90分枠でテーマ毎に企画されたセッションです。
※聴講には参加登録が必要です。
電子情報通信学会九州支部と九州総合通信局が共同で開催いたします。
■日 時:9月17日(木) 9:30~11:00
■会 場:第1会場 [1階]13号教室 (論文番号:01-1A-01)
■発表者:国立研究開発法人情報通信研究機構 イノベーション推進部門 水谷 耕平
■オーガナイザ:杉 有一郎(九州総合通信局)
■開 催:電子情報通信学会九州支部、九州総合通信局
■講演概要:
ライダー(LiDAR:Light Detection and Ranging)は、近年では自動車の安全制御やドローンによる地形計測に利用されるセンサーとして広く知られるようになってきている。本講演では、情報通信研究機構(NICT)が大気環境や地形の計測技術として進めてきたライダーの研究開発について紹介する。
NICTでは、温暖化をはじめとする地球環境変動に関わるエアロゾル、水蒸気、CO₂などの大気成分に加え、風、気温、密度および地形を計測するためのライダー装置を研究開発してきた。ライダーでは、パルスレーザー光を送信し、大気分子、エアロゾル、雲、地表面などからの散乱光を受信することで、観測対象までの距離(Time of Flight)に対応した密度、温度、速度などを計測する。光源にはUVから中間赤外域のレーザーを用い、受信には直接検出およびコヒーレント検出方式を採用している。
これらのライダー装置は地上観測だけでなく、一部は航空機へ搭載して実証実験を行ってきた。航空機搭載ライダーは、将来の衛星搭載を見据えた技術開発および模擬データ取得を目的として研究開発されたものが多い。特に航空機搭載植生ライダーは、将来の衛星による植生観測を模擬するために開発され、搭載実験によりその有効性を示した。現在、JAXAでは森林バイオマスの高精度推定や高精度地形情報の取得を目的として、2027年度の打ち上げを目指したISS搭載ライダー実証「MOLI」ミッションの開発が進められている。
本講演では、これらライダーによる地球観測技術に加え、NICTが今年3月までの第5期中長期計画期間(5年間)に推進してきた、社会課題・地域課題の解決を目的とした実証型委託研究についても紹介する予定である。